復活!「三崎談話会」

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〇「三崎談話会」企画趣旨

 東京大学大学院理学系研究科・附属臨海実験所(通称、三崎臨海実験所 Misaki Marine Biological Station)は130余年の歴史を誇る臨海実験所です。これまで先達たちが「三崎談話会」と称し、これまで280回が開催されてきましたが、2004年をもって開催が停止しておりました。ポストゲノムの昨今では、生物学も多様化し、様々な生物種での生命現象が様々なアプローチで解明されつつあり、多くの若手研究者も育ってきております。三崎臨海実験所は本学とは離れた場所にあり、研究交流が容易ではない場所である一方、眼前には豊かな相模湾が広がる素晴らしい環境でもあります。そこで我々は、国内外の研究者を招待してご講演いただき、生物学の議論と交流を目的として、ここに新たに「三崎談話会」を復活させ、セミナー・勉強会を定期的に行うことにしました。「新・三崎談話会」は、第281回からの開催となります。臨海実験所でのセミナーですが海洋生物に限らず、幅広い分野の方に発表していただく予定です。本セミナーは、どなたでも参加可能なオープンなセミナーとします。

 

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第281回 三崎談話会のご案内】

第281回 三崎談話会を下記の要領で開催します。

 

日時:2017年10月19日(木)  16時30分〜

場所:東京大学大学院理学系研究科・附属臨海実験所・会議室

講演者:別所-上原 学 博士(中部大学応用生物学部・博士研究員)

            別所-上原 奏子 博士(名古屋大学生物機能開発利用研究センター・研究員)

懇親会: 18時から臨海実験所・宿泊棟1階・食堂にて

世話人: 小口晃平(三崎臨海・三浦研・D1) 

 

講演要旨:

「発光魚はどのように進化したのか?ルシフェラーゼの起源に迫る!」

 別所-上原学博士(中部大学応用生物学部・博士研究員)

 生物発光は約700属で報告されており、植物を除きほとんどすべての分類群で独立に進化してきた。その大部分は海洋で見られ、特に脊椎動物の魚類において多くの種が知られている。しかしながら、多くの種が深海性であるためサンプル供給の難しさから、魚類における発光の生化学的・分子生物学的な研究はほとんどなされていない。生物発光反応は一般に、酵素ルシフェラーゼと基質ルシフェリンを必要とするが、独立に進化しているため、遺伝子配列の相同性をベースとした同定が困難であり、魚類のルシフェラーゼについては報告がなかった。本セミナーでは、まず海洋発光生物とその研究手法について紹介し、続いて魚類における初のルシフェラーゼの単離の報告およびその進化について議論する。

 

「芒から考えるアジアとアフリカにおけるイネ栽培化の歴史」

 別所-上原奏子博士(名古屋大学生物機能開発利用研究センター・研究員)

 イネの種子先端に形成される突起状の構造物は芒(のぎ)と呼ばれ、毛皮への付着による種子の伝播、鳥獣からの食害防除の役割を担う。野生イネは有芒なのに対して栽培イネは無芒であり、芒は栽培化の過程で除去された形質と考えられている。その原因遺伝子を同定することでイネ栽培化における分子進化について議論できると考えた。本発表では、アジアのイネにおいて芒消失の原因となったRegulator of Awn Elongation 1およびRAE2についての機能解析の結果、また、アジアとは独立に栽培化されたアフリカイネにおける原因遺伝子同定の取り組みについてお話する。また、同じく栽培化をたどったオオムギやコムギは芒を持つのに対し、なぜイネは芒を失ったのかについても考察を行う。

 

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